三緑亭の独り言

ただの大学生の独り言です。他人の日記を覗き見するような気分でご覧ください

191104 日本の公共交通機関がうるさすぎる話②

 さて、前回の記事は日本の公共交通機関がうるさすぎるという話題を提示し、特にバスと鉄道についてそれらがいかにうるさいかということについて微に入り細を穿って解説したところで長くなりすぎて記事を強引に終わらせました。いわゆる「惜しい切れ場だ」というやつですね。今日はこの先を書いていきたいと思います。

 

 今日は飛行機の話です。これも超がつくほどうるさいですね。空港に入った途端に空港独特のチャイムの音(これでわかりますかね)の後に「ANAから、東京にご出発のお客様にご案内いたします。ANA64便、定刻13時30分、東京行きは使用機到着遅れのため、出発を15時30分に変更いたします。お客様にはお急ぎのところご迷惑をおかけいたしますが…」と電子音声が人に代わって遅延に対するお詫びを述べ、その15秒後にまたチャイムが鳴り「日本航空から、東京へご出発のお客様に…」と始まり今度は搭乗手続きを開始したことを報告し、直後にまた電子音、今度はスカイマークからの呼び出し、たまに混じる人間による放送、搭乗手続きを締め切ったことの報告、そういう雑多な報告の中でしれっと行われる欠航の報告、もう阿鼻叫喚と言っても過言ではない混沌を呈しているのがどうも日本の空港の日常であると断言しても間違いではないでしょう。しかもこの騒音、逃れる術が少なすぎます。ラウンジに入れば放送は切られているわけですが、しかしラウンジというのは誰にでも開かれた場ではないわけで、ラウンジへのアクセスを持たない乗客にとってはどうしようもないわけです。もちろん料金を払えばラウンジに入れますが、ただそのためだけに1000円を超える負担を客に強いるというのが望ましいかどうかということを考える必要があるでしょう。しかも、「搭乗手続きを締め切りました」などと言われても今更どうしようもないわけで、そんな放送で空港が満たされているというのは何とも嘆かわしいことです。

 その喧騒から逃れて機内に入っても日本の航空会社は容赦ないのです。席につかないうちから「ご案内いたします。本日もワンワールドメンバー日本航空をご利用いただきましてありがとうございます。この便は9時ちょうど発JAL502便、東京羽田空港行きでございます…」と放送が始まり、ただいまお客様を順に機内にご案内していること、手荷物は上の棚か前の座席の下に入れて欲しいこと、ブランケットが欲しい人はCAに申し出れば入手できること、それを使うならばシートベルトはブランケットの上から締めなければならないこと、電波を発する電子機器は使用してはいけないこと、それらは電波を発しないように設定するか電源を切らなければならないこと、機内が混み合っているが許して欲しいこと、定時運航に協力してくれたことに対する感謝、離陸する前には座席のリクライニングとテーブルを元の位置に戻さなければいけないこと、もしあなたがクラスJかファーストクラスに座っているならばフットレストも元の位置に戻さなければいけないこと、イヤホンは前のポケットに入っていること、機内で機内限定品を販売していること、安全のしおりを熟読してほしいこと、シートベルトは腰の低い位置でしっかり締めなければならないことなどを順番に述べ、これの英訳も放送し、さらにこれを数分おきに放送し続けているわけです。よくよく暇な人たちだなと思うとCAは忙しそうに立ち働いており、もはや僕の理解を超えた様相を呈しているのが日本の航空会社の機内なのです。

 僕の場合、飛行機の中では寝ているか機内寄席を聴いているかというのがほとんどですが、それに割り込んでくるPAには本当にイライラとさせられます。一之輔師匠の落語を聴いていると突然それが途切れ、「ご案内いたします。ただいま、飛行機のドアが閉まりました。まもなく出発いたします。シートベルトの低い位置でしっかりとお締めください。…」としゃべり、安全のビデオが始まり、例のごとく見ている客はほぼゼロ、英語と日本語でひたすら説明を続けているわけです。僕はこれを「スピードラーニング」と呼んでいますが、せめて落語を一時停止したうえでこういう放送をしてほしいものです。こういう放送をするのは法規の都合もあるでしょうから仕方ないですが、それまで聴いていたことが完全な形で聴けるような配慮は必須でしょう。

 それともう1つ考え直してほしいのが、機長のアナウンスです。ベルトサインが消えてしばらくすると「ご搭乗中の皆様、こんにちは。機長の近藤です。…」などと挨拶が始まりますが、そんなことをされても困るだけだし、挙げ句の果てに「当機はただいま、高度33000フィート、メートルに換算すると高度約10000メートルを飛行中です」と言われた日には「初めからメートルで言えばいいのに」と思ってしまいます。

 電車なら逃げ場もありますが飛行機だと「ここで降りまーす」というわけにもいきません。もし降りれば実写版「風と共に去りぬ」という恐るべき事態が発生してしまいますから降りるわけにもいかず、狭い座席に突っ張らかってどうにか目的地まで耐えるという苦行を強いられ、結局この航空会社には乗るまい、となってしまうわけです。

 

 さて、長くなってしまったので続きはまた今度書きます。こんな話題でこれほど文章が書けるというのは自分でも驚嘆していますが、まだ続きます。さすがに今度の記事で結論を書いておしまいということにします。この後はゼミ、夕方にアルバイト先で授業2コマ。